文化の多様性

トランプの「大貧民」というゲームをご存知でしょうか。まあ、おそらく知らない人はほとんどいないだろう超有名なゲームですよね。このゲームには基本ルールの他に、日本全国その地域に応じて様々なローカルルールが存在しますが、その中でも私が昔、仲間内(以下、うち)でやっていた時のローカルルールは無駄に厳しいものでした。今日はそれをちょっと紹介したいと思います。基本ルールは……まあどこも一緒でしょう。

  • 縛り

これが起きると場に出せるカードが制限されます。場の1つ上の数字しか出せなくなる数字縛り、場と同じマークしか出せなくなるマーク縛り、両者が合わさったゲキシバ(激縛)があります。

  • 8切り

場に8が出た場合、問答無用で流れます。ジョーカーで返せるか否かでもめますが、うちでは不可となっていました。

  • 3切り

最強カードであるジョーカーを、最弱カードである3で切れます。3ならどれでも切れるのか、特定のマークで無いと切れないのかでもめますが、うちでは確かダイヤの3のみでした

  • イレブンバック(Jバック)

場に11を出した人は、そのまま2に向けて進むか、3に向けてバックするかを選ぶことができます。それまでの捨て札、現在の他人の持ち札をよく考えて選択しないとえらい目に遭います。

  • ストレート

ポーカーのストレートのように、同じマークで連続した数字なら3枚以上に限り階段で出すことができます。ただし、6枚以上だと革命が勃発します。

  • 失格

当該ゲームにおいて失格となり、持ち札を全て捨てて自動的に大貧民になることができます……というか、させられます。失格理由は2つ存在し、まず1つ目は札の出し間違い。例えば、場に4のペアが出ているのに6を1枚で出してしまった、など。縛り、革命、Jバックが起こった時にうっかりやってしまうことがあります。2つ目は札の落下。うちでは札の捨て場を「トランプケースの上」など、非常に不安定なところでやっているので、油断すると札が落ちてしまって失格となってしまうのです。自分が出そうとした札だけではなく、場の札を落としてしまっても失格となります。

  • 珍民(ちんみん)

上記の「失格」が更に進化した、どうしようもないルールです。失格の要件を満たした者が、大貧民の更に下位である珍民にさせられます。珍民になると、次のゲームにおいて、ジョーカーを含む強い手札を上から順に、大貧民→大富豪へと献上("交換"の意)していきます。例えば6人でやっていて1人の珍民が出たとすると、手札のうち最強カードを大貧民へ、第2位のカードを貧民へ、(中略)、第5位のカードを大富豪へと献上します。後に残るのは屑カードばかりですが、範囲が狭いため同数字が揃いやすく、革命も起こしやすいので、中途半端な地位にいる大貧民よりも有利かもしれません。




最後の2つが自分たちで作ったルールです。蓋し大貧民とは精神の鍛錬であり、達磨が苦行より涅槃に至る梵我一如な修行なのです(意味不明)。これを面白そうだと思った奇特な方は、良かったら参考にしてくださいw。